月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年12月 9日(木)

ナホム1章 神の憐れみと報復

  

主は恵み深く、苦しみの日には砦となり
主に身を寄せる者を御心に留められる。(ナホム1:7)

 ナホムは、バビロン捕囚前の南ユダ王国に遣わされた預言者でした。当時、南ユダ王国は、アッシリア帝国の脅威に悩まされていました。そのような中で、ナホム書は、神を信じる人びとを苦しめるニネベ(アッシリア帝国の首都)に対する神の怒りと報復を預言しています。

 しかし、神はただ報復する神ではありません。忍耐される神です。神はかつてニネベを救うためにヨナを遣わし、「この大いなる都ニネベを惜しまずにいられるだろうか」と言われました(ヨナ4章11節)。ニネベの人びとは、その時は神を信じ、悔い改めました。ですから、主なる神は惜しむ神、憐れまれる神であられます。しかし、世代が変わるとまた元に戻ってしまいました。深い憐れみを示されたにもかかわらず頑な態度であったため、ついにニネベに報復が宣告されてしまったのでした。

 私たちは、神のこの厳しい裁きに恐れを覚えます。しかし、これは裏を返せば、虐げられている信仰者に対する神の深い愛情でもあるのです。神は、苦しみの日には砦となり、神に身を寄せる者を御心に留めてくださいます。今の私たちも、神のこの変わらぬ愛情によって、支えられているのです。

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