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詩編16編
「すべての幸いを主に帰して」


「あなたはわたしの主。
あなたのほかにわたしの幸いはありません。」
(詩編 16編2節)

 詩人は、すべての幸いを神に帰しています。だからこそ、「主はわたしに与えられた分」とまで言うことができます(5節)。神が「わたしの分」であるとする物言いは大胆なように思われますが、まさにそのように、神の恵みが自分にとって確かであることを詩人は言いたいのです。何しろ、「主はわたしの運命を支える方」なのです(5節)。わたし自身でも定めることができないことをも、確かにしてくださる方です。そればかりでなく、土地という、この時代にあっては生活の基盤となるものをも与えてくださるのです。

 詩人はただ自分の利益に基づいて神に感謝しているのではありません。神の「励まし」、「諭し」に感謝し(7節)、いつも主が共にいてくださることで「わたしは揺らぐことがありません」(8節)、死すらも神と彼との結びつきを断ち切ることはない(10、11節)、と言います。

 その詩人が、神のことを「避けどころ」と表現しました(1節)。すべて与えられたものも祝福も導きも、「避けどころ」において与えられています。神無くしては、この世に安全な場所はない。そのことを知っていればこそ、詩人はすべての幸いを神に帰して喜ぶのです。

 

 【祈り】

 神様、私たちにすべてのものを与えてくださっていることに気づかせてくださり、すべての幸いをあなたに帰させてください。

尾崎 純(東仙台教会)

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