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詩編62編
「神だけが与えてくださる平安」


民よ、どのような時にも神に信頼し
御前に心を注ぎ出せ。
神はわたしたちの避けどころ。
(詩編 62編9節)

 詩編作者は自身の周囲に悪意と欺き、そして暴力が確かに存在していることを語ります。「お前たちはいつまで人に襲いかかるのか」(4節)とあるように、敵意を抱く人びとの攻撃は止むことなく執拗に繰り返されています。

 しかし、詩編作者の魂に恐れはありません。普通であれば平静を保つことができないほどの激しい攻撃にさらされているはずなのに、あたかも全く気にならないかのようです。なぜこのように落ち着いていられるのでしょうか。普通の人とは異なる特別に強靭な精神力を持っているからでしょうか。そうではありません。

 詩編作者には確信がありました。主なる神の御前に人間は比較することすらできないほど小さな存在であること、この世のあらゆる権力や富は信頼に足るものではないということ、そして、ただ主なる神こそがわたしの救いであるということを。この確信によって恐れは消え去り、かえって希望に生かされているのです。

 この詩編と響き合う主イエスの言葉に耳を傾けましょう。「体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。むしろ、魂も体も地獄で滅ぼすことのできる方を恐れなさい」(マタ10章28節)。

 

 【祈り】

 避けどころなる神よ、恐れを感じるとき、あなただけが与えてくださる平安に憩わせてください。アーメン。

唐見 敏徳(忠海教会)

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