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詩編4編
「眠るときにも神の平和が共にある」


平和のうちに身を横たえ、わたしは眠ります。
主よ、あなただけが、確かに
わたしをここに住まわせてくださるのです。
(詩編 4編9節)

 悶々として眠れない夜を過ごした経験は誰にでもあるでしょう。悔しい思いが過去の記憶を鮮明に呼び覚まし、目の前の現実には無力を感じ、将来を案じれば不安が頭の中をぐるぐると回り始めます。

 きょうの詩編の作者も、苦難の中から神に助けを求めて祈っています。むなしさを愛し、偽りを求める人たちから名誉が辱められています。嗚呼、この人もまた眠れない夜を過ごす一人なのでしょうか。そう思い、この詩編を読み進めると、作者は平安のうちに身を横たえて眠りについてしまいます。いったいこの安らかな思いはどこから来るのでしょう。

 この詩編の作者には、主がその慈しみに生きる人を見分けてくださるという確信があります。主に依り頼む者を、神は罪のはびこる世界に埋もれたままにはしておかれないという信頼です。

 新しい翻訳の『聖書協会共同訳』は5節をこう翻訳します。「怒りに震えよ、しかし罪を犯すな。床の上で心に語り、そして鎮まれ」と。怒りに震えたら、罪の暴走を止めるのは難しいでしょう。床の上で心に語りだしたら、鎮まるどころではなくなるでしょう。しかし、この作者には神への深い信頼があります。その信頼が、怒りにも悶々とした思いにもほどほどの限度を与えてくれるのです。

 

 【祈り】

 主よ、きょうも平安な心で一日を過ごせますようにお守りください。

山下 正雄(RCJ メディア・ミニストリー)

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