あさのことば 2024年4月12日(金)放送

中山 仰(花見川キリスト教会牧師)

中山 仰(花見川キリスト教会牧師)

メッセージ: ノアの契約と虹



 おはようございます。花見川キリスト教会の中山仰です。
 旧約聖書のノアの時代、神は人類のあまりもの横暴さに対して警告を発しています。そこで、ノアに方舟を造らせ、そこに神の警告を信じる者たちに避難するように導かれました。しかし人々は全くその警告を聞こうとせずに、結局世界的な大洪水が起きてしまいます(創世記6-9章参照)。

 洪水の後に、神はノアに対して「二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることは」(創世記9:11)ないとご自身に誓って契約を立てられました。そのしるしが虹でした。

 虹は英語でレインボウです。レインは雨、後半のボウは弓という意味です。神の怒りが収まったわけではありません。雨の後に、ボウすなわち怒りの弓を一端置かれたのでした。それはどこまでも人類に対する神の憐みのためです。怒りながらもなお人間を愛してやまないシンボルが虹なのです。虹がかかった時には嬉しい気がしますが、すぐに消えてしまいます。ロマンチックではありますが、いつ現れるか分からないものです。

 しかし、神は完全な救いをもたらす新しい契約を立ててくださいました。それがイエス・キリストによる十字架です。神の正しさは悪いことを放っておかれることはありません。だから御子イエスの犠牲の死によって私たちの罪の身代わりとして、完全な救いを実現してくださったのです。

 人間の側に立ってくださるというのが新しい契約です。人間の正義も時に美しいものがあります。でもキリスト教信仰は、十字架で終わらずに復活にまで至ります。つまり愛は死を乗り越えるのです。主イエス・キリストは死んで甦られました。主イエスは復活の命、力、喜びを私たちに与えてくれます。

 神の愛は聖書を通して聖霊により、絶えず惜しみなく与えられています。この神の愛を受け入れるとき、神の怒りの弓は本来の虹のかけはしとなります。

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