月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年2月24日(水)

エズラ9章 罪深い者として御前にぬかずく者の光

  

「イスラエルの神、主よ、あなたは恵み深いお方です。だからこそ、わたしたちは今日も生き残りとしてここにいるのです。御覧ください。このような有様で御前に立ちえないのですが、罪深い者として、御前にぬかずいております。」(エズラ9:15)

 ぼう然として座り込むエズラを照らす夕暮れの光があり、生きる力を与えられた彼は、祈り始めます。

 エズラの目の前には二つの大きな罪悪が横たわっていました。一つは先祖の時代の罪、もう一つは今日の罪です。かつて先祖たちは心を神から離し、その怒りを受けました。国は滅び、奴隷として捕らわれることになりました。先祖たちは辛さを身に受け、過ちを繰り返さないように後の世代に語り伝えたはずです。しかし、いざ解放されてみると、生き残りの者たちは同じ過ちを重ねたのでした。

 罪の経験を共同体として継承していくことは困難なことです。それは今日に生きる者が過去のこととして学んでいる限り不可能なことです。罪に痛む想像力が育まれなければいけません。そして、今日のこととして罪が経験されなければいけません。過去の罪を見つめない甘えと、また過去の罪と同じ根を今日の自分も持っているという経験を。

 その時、同時に経験されるはずです。先祖を憐れまれた神は今日、私たちを憐れんでくださっていると。

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