憐れみ深い主なる神の眼差し | 創世記 33章

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創世記 33章

ヤコブはそれから、先頭に進み出て、兄のもとに着くまでに七度地にひれ伏した。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 33章3節

憐れみ深い主なる神の眼差し

ヤコブはペヌエルでの格闘を経て、主に信頼する者とされました。彼は主に一切の不安を委ね、赦しを乞うため、一族を連れて兄エサウのもとを訪ねます。ヤコブは一族の先頭に立ち、兄エサウのもとに着くまで七度、地にひれ伏します。古くから伝わる、礼儀にかなった服従の意を示す儀式を通して、ヤコブは兄への敬意と、慈悲を求める思いを示します。

ヤコブの心の奥で、死への覚悟もあったかもしれません。ところが、その不安とは裏腹に、兄は弟の姿を見て走り寄り、迎え入れて抱きしめ、共に泣きます。人の思いを超えて、主なる神は人の心に働きかけます。ヤコブは、自分を慈しみ深く迎える兄の顔の奥に、主なる神の慈しみを見ます(10節)。

ヤコブはシケムの町に行き、祭壇を建てて、「エル・エロへ・イスラエル」と呼びます。それは「イスラエルの神である神」を意味します。多くの言葉を通してご自身を示してくださった神を礼拝するためでした。

試みの中で、主なる神は私たちにご自身を示されます。主イエスは今も私たちを見守り、執り成しておられます(ヘブ7章25節)。私たちは、神の憐れみの眼差しのもとにある平安を覚えて、きょうという日を歩みたいと願います。

【祈り】

慈しみ深い主なる神よ。憐れみ深い眼差しで見守り、導いてくださるあなたを、私たちは賛美します。

長谷部 真(堺みくに教会)