目標をしっかりと見つめて | コリントの信徒への手紙一 3章

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コリントの信徒への手紙一 3章

わたしは、神からいただいた恵みによって、熟練した建築家のように土台を据えました。そして、他の人がその上に家を建てています。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』 コリントの信徒への手紙一 3章10節

目標をしっかりと見つめて

パウロは教会を建物にたとえます。コリント教会はパウロの開拓伝道に始まったのですから、彼は設計図を書いて建物の土台を据えた人です。続くアポロは、建物の骨格を組み立てた人と言えるでしょう。

ただしパウロの注目点は、建てた人ではなく、どこに建っているかです。教会が立つべき土台が大事だからです。教会の土台とはキリストです。「イエス・キリストという既に据えられている土台を無視して、だれもほかの土台を据えることはできません」(11節)。次にパウロは、その土台の上に建てられる教会の素材を挙げています。「金、銀、宝石、木、草、わら」(12節)。先の三つは高価な素材で、残る三つは粗末な物です。

欠陥住宅でも一見立派に見える。でも災害が起きると問題が露呈するときがあります。教会はどうでしょうか。「かの日」、つまり終末の時に、建築家の用いた素材が問われます。「かの日」に「その火はおのおのの仕事がどんなものであるかを吟味するからです」(13節)。「金、銀、宝石」とは土台に釣り合う福音のことで、終末の火を越えて残ります。他の三つは消えて無くなる「世の知恵」です。

パウロのこの警告は、同時に希望の言葉です。神が私たちを永遠に残る本当に価値あるもののために召し出してくださったからです。

【祈り】

神よ、あなたの約束してくださる確かな報いを信じ真っすぐ従います。

西堀 元(北神戸キリスト伝道所)